コメッセージ291号   2020年8月号

「北の大地に風がある.....夏には生命のたぎりをのせて.....」と田園交響楽の米袋記載の詩にあるように7月から8月にかけては短い北海道の夏を目いっぱい生き抜こうと、動植物の活動が最盛期を迎えます。

農道や用水、排水、畦などはあっという間に雑草でボウボウ、何も作付けしていない畑の上には数日でキツネ、アライグマ、エゾシカなどの足跡が無数について、日中姿はほとんど見かけないけれどもいったいどこにこれだけ隠れているんだと思ってしまいます。

遠くの防風林の方ではセミの鳴き声、そして田畑の周りではトンボやチョウが飛び交い、夜になるとカエル(本来は北海道にいなかったトノサマガエル)の大合唱です。

そして今年も盛夏の夜に彩りを添えてくれるホタルが2016年以来5年続けて出てくれました。

 以前にも記したようにこの地でホタルが復活したのは実に半世紀ぶりで、再びそのはかない青白い光を見たときは少年時代の記憶がよみがえり鳥肌が立つほどの感動を覚えたものでした。

アライグマのように人為的に持ち込まれた生態系を破壊するような外来動植物が増えるのは考えものですが、北海道古来の野生生物が復活し増えていくことは国連主導のSDGs(Sustainable Development Goals 持続可能な開発目標)にもつながっていくものと思いますし、50数年前の農薬使用の始まりでいったん壊してしまった自然を回復させるにはその何十倍もの時間がかかるということをホタルを通してわかりやすい自然の形で教えてくれたものと思います。

 それにしても近年SDGsという言葉を新聞紙面やテレビなどで頻繁に見聞きするようになりましたが、いったい何のことだか分からない人がほとんどではと思います。

かく言う私もおぼろげながら紛争や環境汚染、繰り返される自然災害でこのままで地球は大丈夫か?...次の世代に少なくとも今より悪くならない状態で渡していけるだろうか?...みたいなことぐらいしか考えていませんでしたが、もう5年も前に世界中で「貧困をなくす」、「飢餓をゼロに」、「世界中の全ての人に健康と福祉を」、「質の高い教育の提供」、「安全な水とトイレの確保」......など17の課題を設定、2030年までに達成しようと国連で満場一致、決議され各国が実現できるように協調、協力して取り組むことが決まった.....らしいのですが、その後の世界の有りようをみると先進国と開発途上国、政治、文化、人種、宗教、富裕層と貧困層など皮肉なことにあらゆる場面でさらに”分断”が進んでいるように見えます。

日本でもすぐに国を挙げて取り組もうと2016年安倍首相以下内閣においてSDGs推進本部が設けられたようですが、それもこの世界的なコロナ禍の渦のなかにすっかり沈んでしまったようで、世界協調はおろか日本だけですら実現は極めて怪しい状況となっています。

 2030年まであと10年、世界も日本も分断のさなかで先が見えないなか、当タカシマファームではどれだけ17の課題に取り組んでいるか、農業分野で当てはめてみると「飢餓をゼロに」⇒農家だから当たり前ですがお米や野菜など食料の生産、「作る責任使う責任」⇒極力農薬を使わず有機質肥料など施用で安全良質な農産物生産、「陸の豊かさを守ろう」⇒環境に優しい農業を実践し地域の生態系維持につとめている.....ことぐらいでしょうか。


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