コメッセージ259号   2017年12月号 

平成29年も間もなく終わろうとしていますが、当農場北海道入植120年の節目の年がどんな一

年だったのか主な事で振り返ってみたいと思います。

まず第一に当ファームでは今年の作柄がここ最近でも一番の豊作になったことでしょうか。

近年、何かと問題になっている温暖化の影響もあるのでしょうか、このところずっとまずまずの

収穫が続いておりましたが、とりわけ今年は病虫害や9月半ばに上陸した台風の被害もなく終

わってみれば質、量ともに十分満足のいくものになりました。

今年の経過を見ると田植えまでは順調にきたものの6月に入って寒く長雨の続く天気になって

しまいましたが、しかしそのおかげで例年稲の若葉が真っ白になるほどイネドロオイムシに食害

されるのが、今年はびっくりするくらい少なくて済みました。

生育は緩慢だったものの一転して7月に入ると高温、日照りで、稲には体づくりと子実(穂)

づくりの最も大切な時期にどんピシャとタイミングが合ったのでしょう。

一株の分けつ本数や一穂の粒数、そして不稔(ふねん)の割合等々、全ての要素が良い方に回っ

た結果だったと思われます。

 

 次に挙げるとすれば明治のお米「赤毛」による日本酒“久蔵翁”ができたことでしょうか。

北広島商工会の企画で平成28年当ファーム産「赤毛」を使い酒蔵に委託して製造、6月に販売

したのですが、酒米(酒造好適米)でもなくしかも140年から昔のお米が原料ということで当

初、どんな味のお酒になるか皆目見当もつきませんでした。

しかしこれも結果オーライで著名なお酒ソムリエの方も絶賛するほどの出来栄えとなり、生産本

数の少なさとも相まって超レァな希少品として、今後の町の特産品にすべく私ども原料生産者と

しての責任も一層増してくるでしょう。

 

 三つ目は昨年ほぼ半世紀ぶりに復活したホタルですが、今年も昨年以上に現れてくれました。

7月初めの頃よりほぼ8月いっぱいの長きにわたって田や水路、農道、あぜ道に儚げな青白い光

を点して私をほろ酔い加減の夜の散歩に誘ってくれたのです。

時に円いお月さん、時にキラキラ瞬く星々、夜露に濡れた種々(くさぐさ)、南からの薫風にそ

よそよと揺れる木々の葉、晩夏涼しげに聞こえる虫達の音とともに自然の中にある自分を思い起

こさせ、そして十分に楽しませてくれました。

 

 最後に我が家(当ファーム)にとって一番の出来事はやはり四代目、父、藤一郎を4月に亡

くしたことでしょうか。

昨年の母に続いての弔事となったわけですが、120年のほぼ1/3、戦中戦後からの40年あまり

人馬による耕作から機械化へ、度重なる冷水害、水田転作制度などその時々の世相、時局に翻弄

されながらも母とともに家族と農地を守って今のタカシマファームの礎を作りあげたこと、その

存在の大きさを思わざるを得ません。

でも私にはそれ以上に価値あると思うことがあります。

それは父が残してくれた遺産で最も大切で重たいものは目の前に広がる農地ではなく.....土と

ともに真っ正直に生きる.....という、一人の農業者としての生きざまそのものなのです。

私にしてみればなんでそこまでと思えるような円い田んぼも四角く植えるような生き方だっ

たように思います。                              

さて、私は後継者(息子)にいったい何を残してあげられるでしょう。     

皆様、まもなく新年ですね、どうぞ良い年をお迎え下さい。 

 

 


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