コメッセージ227号   2015年4月号

旅立ちに 群れついばむ 白鳥(しらとり)よ 
それ我が植えし
赤毛伝説


と何の心境か残雪の田に点々と群れエサ(落穂)をついばむ白鳥の姿を詠んでみました。
3月後半から4月初めにかけてシベリア方面へ渡る前のひととき、休養と栄養を十分に摂るためでしょう、毎年目にする光景ですがこれよりいやがうえでも農作業が本格化、米作りにとって一年で最も忙しい季節を迎えることになります。
最後に赤毛伝説(あかげでんせつ)とあるのはお米の名前で当ファームの「田園交響楽」みたいなもので北広島産直売米のことです。
品種は"ななつぼし"ですがご当地だけのブランドで、地域の皆さんに地元で穫れたお米を販売するにあたって米麦改良協議会という生産者団体で付けた名前です。
今から10年近く前になりますか、北広島市内の米作り農家の集まりで決めたのですがこれを提案したのは、実は私でした。
長くここ北広島在住の方でしたら「赤毛」については知っておられることと思いますが、今から141年前、明治6年に中山久蔵さんという開拓者が現在の北広島、輪厚地区で道南以外初めて「赤毛」種で稲作に成功したという、超貴重なお米なのです。
さらにそうしてできた種を惜しげもなく全道の開拓民に無償で分け与えたといいます。何が貴重?って、この偉業がなかったら今の"きらら397"も"ななつぼし"も"ゆめぴりか"も....北海道の米作り全部がなかったかもしれないわけですから。
時の開拓使(役所)では冷涼な北海道で米は不適ということで作付け禁止の処置がなされ、まさにその逆境と開拓の困苦のなかでの偉業でした。
そうした我々郷土の誇る大先達である中山久蔵翁の志を少しでも受け継いで、産地としては小さいがどっこい頑張っているぞという我々農家の気概のこもった名前として、地元の皆さんに愛され食べていただけたらというのが私や農家仲間の率直な思いで、かく言う私も自分のななつぼしをいくらか提供しているのです。
隣の恵庭市では"おかわり御膳",江別市では"瑞穂のしずく" 千歳市はサケ捕獲用インディアン水車由来の"水車" と3者3様の名前でご当地米として販売していますが、自画自賛かも知れませんが地域の歴史、産業、教育、観光などの視点でみても"赤毛伝説"という名前の秀逸さがあると私は思います。
あとは名前負けしないよう生産者である農家個々の思い入れとそれをまとめる組織の取り組みなのでしょうが、残念ながら今一つ盛り上がっていないのが実情です。
私は一昨年より本物の"赤毛"を作っていますが、作って改めて「あぁ、お米ってすごい、なんて素晴らしいんだ」と改めて実感させられました。
仲間には"伝説"でもいいからお米に心を置く一助にして欲しい...と思うのです。

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