コメッセージ234号   2015年11月号 

♪幾年 ふるさと 来て見れば 咲く花 鳴く鳥.....♪の出だしで始まる唱歌「故郷の廃家」のメロディが思わず口をついて「いやいやいやっ......これはひどいな....昔、ここが農地だったなんて!」と思わずため息がついて出ます。
眼前に深々と野草が生い茂り、あちこち雑木が顔を出しているさまはこの場所がかつて農地として使われ、食べ物(食糧)の生産現場だったことをほとんど想像できないほどの変わりようになっています。
一角には朽ち果てた住宅、納屋らしきものも残されてあったり、この地で確かに農業を営んでいた形跡はあるにはあるのです。
私は農業水利関連団体の役員をやっていることから、合わせて市の農業委員もやらさせてもらっており、定期的に農地パトロールに赴いて上記のような物件を見聞きする機会がありますが、大都市圏札幌近郊という立地から数十年にわたる乱開発と狭小、狭隘な地形による農地としての使い勝手の悪さもあってうち捨てられた姿にガク然とすることが本当に多くあります。
戦後の食糧難の時、海外からの帰還者(引き揚げ者)達がひとまず食べ物確保であちらこちら入植、開墾したなごりですが世の中が落ち着くにつれよそに仕事を見つけ移り住んだり、バブル時代には悪徳不動産ブローカーの暗躍でそうした半ば捨て地となった田畑まで乱売買されてしまい、そのはかなき夢の残骸となってしまったのです。
 
  ところでTPP、まだ全貌は明らかになっていませんが、少なくとも農業関連部分は先の選挙公約、国会決議が安倍首相が何と言おうと全く反古にされたと言えます。
それにしても議員達の口の達者なことといったら....選挙に勝ってしまえばあとは何とかなる.....普通に考えて民間の契約事であればこれは明らかな詐欺でしょう。
罪に問われることもなく特権とでも思ってるのでしょうか。
新3本の矢(的)とTPPが豊かな未来をもたらす....って?....いったい誰にですか?
その上、農業団体、組織においては早くも見返りに政府に万全の対策を望む.....とかなんとか言ってすぐさま条件闘争に入ってしまうんだからなにおか言わんやであります。
 
 本年も残り少し、この時期になってくると直売所の営業や外の農作業もほぼ終わり、ずっとサボっていた経営簿の記帳や来年に向けての営農計画を考えなければなりません。でも作柄は決して悪くはないのですがどうも気乗りがしないのです....というのも今年は生産者、小売り両米価ともども無茶苦茶安かったということと、上記のTPPの影響を避けられそうもないしこの先どうなるのかさっぱり見当もつきませんから。
後継者がおりながら社長がこんなていたらくでは成ることも成らんですよね。
近未来のことを氣にしつつも数千年来日本国民を養ってきた"米の力と己"を信じて、少なくとも向こう100年につながるような思いがこもった計画を息子、家族ともども作り上げたいものです。
3代後の子孫が決して"故郷の廃家"を見ることのないように。              
 
 ★直売所ふらりは11月3日で本年営業を終えます。ご利用ありがとうございました。

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