コメッセージ280号   2019年9月号

「あらぁ!.....いやいやすごいな、地肌がむき出しになってるね......」とバスの車窓から見える山肌の緑と白茶けたコントラストの景色に1年前の地震のことがよみがえります。

忘れもしない昨年9月5日の台風に続いての6日未明の胆振東部地震ですが、あれからほぼ1年経って初めて現地に行く機会があって、そのテレビで見たそのままの姿が本当に痛々しい。

通行止標識の立った道路、崩落した山肌にそのまま残されたおびただしい倒木、そこかしこに見れる復旧工事に携わる人々と工事関係車両などを見るにつけ、真の復旧にはこれからまだまだかかるんだろうなという思いを持った次第。

 しかし日本という国は地震、津波、台風、大雨、洪水、大雪、火山噴火等々自然災害なんでもありのデパートといってもいいくらいの自然災害大国ではないだろうか。

ここ毎年のようにどこかで地震があり、集中豪雨による水害があり、建物や農作物、公共インフラへの被害の半端ない状況が続いています。

よくそうした現場に大勢のボランティアの方々、自衛隊の隊員達が復旧の手伝いに参加したり、その度に激甚災害指定とやらを発動して復興の物的、財政的支援に資することにはなるのですが、これだけ大規模な災害が連続して起きるとそれぐらいの対応でいいのか、想定外の云々という言い訳ももはや通用しないように思います。

 訪れた震源地の厚真町での被害は多くの人命にも及ぶような甚大なものになりましたが、農業が基幹産業ということもありとりわけ山肌崩壊による田畑への土砂流入の発生が被害をより大きなものにしています。

厚真町は近年日本一のハスカップ産地として有名になりつつありましたが、その仕掛け人のハスカップ生産農家、Y氏の圃場を見学させていただき彼の話を聞くことができました。

先代からコツコツ積み重ねてきた品種改良(個体選抜)とその苗木を自分だけのものとして独占するのではなく希望する町内農家に限って販売し町全体で大きな産地化を目指したこと、日本一の産地となれば自ずと町のトップリーダーであるY氏は日本一のハスカップ農家になる......まさにそのとおりで周りの農家さんとしっかり手を組みつつ共存共栄で行く......周りの農家さんも良く、町も良く、そして自分も良い.....近江商人の三方良しに通ずるものがあります。

 話をするY氏の背後には崩壊した土砂流入を防ぐ大きな土嚢(どのう)代わりの黒いフレコンパックが3m近い高さで二段に積まれており、その奥のハスカップ畑は壊滅状態とか。

町全体で2割もの畑に被害があり軌道に乗りつつあったハスカップも一時足踏み状態に、しかし起死回生の地震直後の混乱を逆手にとったデパートイベント出店など、持ち前の行動力で活路を見いだしてきたチャレンジ精神は今後の新たな事業展開で様々なハスカップの可能性を見いだせそうです。

お役所の復興策も大事ですが、こうした秀でた人物の日頃の地道な活動と驚くばかりの決断、即実行が往々にしてそれらを凌ぐものとなることも多いのではないでしょうか。


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