コメッセージ279号   2019年8月号

「おじいちゃん!ホタル見に行こう!.....」って小学1年生に今春なったばかりの東京の孫Kに誘われ「よし、じゃ、たくさんいるところに連れてってやるからな」と7月末の蒸した夜、二人して外に出ました。

孫の方から行こうなんて言われたことがなかったものだから、あぁ、とうとう孫もホタルへの前向きの興味を持ってくれるようになったかと、ある種の感慨もあって本当に嬉しく思ったものでした。

家の裏口から出てすぐ4匹ほど見つけ、せっかくだから家にいるみんなにも見せてあげようと、K愛用の虫かごにその4匹を入れホタル探索に二人して暗い夜道を歩き始めました。

たくさんいるところへは3400mはありますからKにとってはたいへんな冒険でしょう。

 「おじいちゃん、トンネルはくぐるの?」.....「いや、あっちの方には行かないよ、でも昔、Kのお母さんやおじさん(母親の弟)達の子供の頃には肝試しをやってトンネルのずっと向こうまで行ったんだよ」みたいな話をしながら月も出ていない真っ暗な夜道を行くと100mほどしか行ってないのに「おじいちゃん、怖いよ」って言い出しはじめました。

「じいちゃんといっしょだから大丈夫だよ」となだめつつなおも先へ行くと、またすぐに「怖いから帰ろ」と言います。

そのとき、あっ、これはもうあまり無理できないなとすぐに判断して、「わかった、じゃ帰ってみんなにこのホタル見せてあげようね」と言って来た道を引き返しました。

 今、日本では夜中に街灯もなく人家の灯りもない真っ暗な道を歩く経験をしている小さな子供達はいったいどれほどいることでしょう。

67歳、しかも東京の23区内で生まれ育ったKにとって私の想像以上にこの体験は厳しいものだったに違いない、そんな風にも思えます。

確かにKの自宅周囲は緑らしきものもほとんどなく一日中人通りがあって深夜でも話し声らしきものが聞こえてきますし、大きな通りには車が途切れることなく走っており、24時間営業のコンビニ、深夜まで営業の飲食店があり、ちょっと歩くと私鉄、都営地下鉄の駅があります。

全く眠らない大都会、東京には本当のというのはないといってもいいかもしれません。

 そんな環境で育っておりますから北海道に来てもTVゲームやマンガに夢中で外遊びはしないのかと思いきや、実は全くの逆で朝起きるとすぐに虫取りやカエルすくいに行きたがり、「じいちゃん行こうよ!」とまだ寝ぼけモードの私を誘ったりします。

家のすぐ裏にはホタルのいる田や小排水もあって、夏のこの時期トンボやバッタ、ちょうちょ、カエル、オタマジャクシ、ドジョウ、小魚など田や畑に生息する昆虫や小動物の宝庫になりますから生物採集好きの子供には天国にも感じられるでしょう。

好きなようにさせておくと虫刺されなんかへいちゃらで一日中虫取り網を持って草むらやら、畦、排水を歩き回って大きな虫カゴにいっぱいになってしまいます。

そんな遊びに夢中な姿に都会育ちのお坊ちゃま的な風情は一つも感じられないところで、田舎者のじいちゃんとしてはいくばかりかの安堵感を覚えているところでもあります。

もう一つ何とも嬉しかったのは「じいちゃん、将棋やろうよ」って誘われたことです。

TVゲームは全くやらない私ですが小学生のときにちょっとかじったぐらいで将棋の駒の動かし方ぐらいはわかっておりますので、Kにとってはちょうどいい相手かもしれません。


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